Scramble Ace GBPUSDで経済指標時間が出動するEA
米雇用統計、FOMC、ECBなど、主な経済指標発表などでは、
EAを停止している方が多いと思います。
(筆者も、経済指標によってどのEAを停止するか決めて対応しています)
スイング系のEAはともかくとして、スキャルやデイトレ系の
EAは、「経済指標発表は避けるもの」という位置づけですよね。
もちろん、筆者も週初めに経済指標発表などのイベント予定を
チェックして、いつどのEAを停止するのか決めておきます。
裁量トレードにおいても、経済指標発表などのタイミングを
認識した上でのエントリー判断、ポジションコントロールに
なります。
「ポジション取った直後に指標発表というのはリスク高いな・・・。」
ということで、ポジションを造成するのを延期(中止)したり、
発表前のタイミングで早期撤退ということもしています。
ということで、経済指標発表などのイベントというのは
収益機会にもなり得るのですが、不意に損失を被ることもあるので
「避けるべき存在」
として見ていますよね。
もちろん、逆に例えば米雇用統計などのタイミングで早く大きく
動くことを収益機会として待ち望んでいる方もおられるようで、
その場合は「歓迎すべき存在」
として見ているのでしょう。
今回紹介するEAは、
相場が早く大きく動くことを歓迎し、それを収益機会とする
Scramble Ace GBPUSD
です。
他にも、ゴゴジャンにて経済指標発表というイベントを
収益にかえようというEAがあります。
また、毎日決まった時間にエントリーするというタイプのEAもありましたね。
Scramble Ace GBPUSDが経済指標発表を収益にかえる
チカラがどれくらいのものなのか、しっかりと見ていきましょう。
後述しますが、Scramble Ace GBPUSDは、経済指標発表だけでなく、
日常的に収益を得ることを狙うEAとしての側面もあるので、
それも心強いです。
<Scramble Ace GBPUSDの概要>
EA開発者:Tajimaさん
通貨ペア:GBPUSD
使用時間足:M5
取引スタイル:スキャルピング、デイトレード
最大ポジション数:2
最大ストップロス(SL):30(任意設定可能)
テイクプロフィット(TP):70(任意設定可能)
両建て:なし
<Scramble Ace GBPUSDの特徴>
Scramble Ace GBPUSDが狙う指標発表時間は、
アメリカの指標時間21:30(冬時間22:30)
イギリスの指標時間17:30(冬時間18:30)
の2つです。
Scramble Ace GBPUSDは、この2つの時間にあわせて
1分間だけエントリーを行う
という新兵器です。
(もっと長い時間にすることもEA設定にて対応可能です)
1日の中で1分間を2回というエントリータイミングにて、
「エントリー条件を満たせば」、相場が動いた方向に順張りする
ようになっています。
エントリーするタイミングは1分間のみとなるのですが、
決済までの時間については時間制限なしです。
保有ポジションの含み益が設定値(Entrypips)を超えた場合には、
指標時間に関係なく1度だけ追加のポジションを持ちます。
つまり、最大で2つポジションを持つ場合があるということになります。
ということで、Scramble Ace GBPUSDとしては、
指標発表時間を機に、大きく一方方向に素直に動く相場
が大きな利益獲得機会となります。
とはいえ、やはり素直に一方方向に動くとは限らないので、
Scramble Ace GBPUSDにはトレイリングストップという
武器を備えています。
このトレイリングストップが有効に機能するかどうかというのが
Scramble Ace GBPUSDのキーポイントの一つとなるでしょう。
トレーリングストップがどのように機能しているのかについてバックテスト
結果から見ていきましょう。
上図は、バックテスト結果の「結果」タブの一部抜粋です。
赤枠で囲ってある部分にて、一つのポジションに対するSL設定
を変更しています。
この後も続くのですが・・・。
いくつかのポジションについて確認してみたところ、
ポジションを持った後にEA設定項目にあるSL設定値にSLが設定された後、
建値にSLが設定されています。
緑枠の一番上が該当します。
含み益がどれくらいの時点で建値SLに設定されているのかは不明です。
後は、ひたすら細かくSLが移動されています。
気になるのが、EA設定では5ポイントで設定しているのですが、
バックテスト結果を見ると2ポイントで設定されているかのように見えることです。
このへんは、バックテストという環境からくるものなのかな?というのもあるので、
フォワードでEAが出している命令を確認してみたいと思います。
なお、2つの経済指標発表をターゲットにしていますが、
時間設定を任意に変更することが可能なので、
デフォルトでターゲットとしている経済指標発表以外の
ものについても、ターゲットにすることができます。
<Scramble Ace GBPUSDのEA設定項目>
では、Scramble Ace GBPUSDのEA設定項目を見ていきましょう。
・MAGIC1
1つめのポジションに設定するマジックナンバー。
他のEAのマジックナンバーや下のMAGIC2とは
異なる数字を設定する必要があります。
・MAGIC2
2つめのポジションに設定するマジックナンバー。
他のEAのマジックナンバーや上のMAGIC1とは
異なる数字を設定する必要があります。
・Lots
1つ目のポジションのロットサイズ
・Lots2
2つ目のポジションのロットサイズ
・StopLoss
ストップロス(pips)
・TakeProfit
テイクプロフィット(pips)
・Max_Spread
最大スプレッド。
この値以上にスプレッドが広がったら、エントリーを回避。
この値は、とても重要ですね。慎重に設定する必要があると思います。
・Entrypips
2つ目のポジションを持つための条件となる1つめのポジションの
含み益pips。
・TrailingSopPoint
1つ目のポジションのトレーリングストップ設定
・TrailingSopPoint2
2つ目のポジションのトレーリングストップ設定
この2つのトレーリングストップ設定は、本EAの肝となる
設定と言えるでしょう。
・StartTime1
1つ目のポジションのエントリー可能開始時間
・EndTime1
1つ目のポジションのエントリー可能終了時間
・StartTime2
2つ目のポジションのエントリー可能開始時間
・EndTime2
2つ目のポジションのエントリー可能終了時間
デフォルト設定では、エントリー可能なのは1分間となっていますが、
任意で設定を変更できるので、エントリー可能時間を延長することが
可能です。
<Scramble Ace GBPUSDの公式バックテスト結果>
販売ページに掲載されている、公式の
バックテスト結果をQuant Analyzerを使用して確認して行きましょう。
・暦年毎損益 PL in money by Year
毎年必ず利益となっている・・・というわけでも無いですが、
概ね着実に利益を積み重ねていると言えるでしょう。
・曜日毎損益 P/L by weekday
イギリス、アメリカの経済指標発表ということを考えると、
木曜、金曜あたりで集中して利益を稼いでいるのかと想定しますが、
意外と他の曜日でも稼いでいることがわかります。
特に水曜日に稼いでいますね。
ところで、経済指標を発表する時間帯の値動きに何か特徴があるのでしょうか?
・ポジション保有時間 Trades by duration
5分以内に決済されることが圧倒的に多いことがわかります。
・ポジション保有時間毎の損益 P/L Growth by duration
損失となる場合のポジション保有時間に規則性があるかのように
見えるグラフです。
ストップロスにかかることがある一方で、テイクプロフィットでの
決済というのは無さそうですね。
ストップロスやテイクプロフィット設定について、最適化の探索をして、
その結果を解析することで、損益改善ネタが出てくるかもしれませんね。
<Scramble Ace GBPUSDのフォワードテスト結果>
Scramble Ace GBPUSDの公式フォワードを見てみましょう。
作者のTajimaさんは、ブログ/サイトのメディアを運営していない
ようですし、ご自身の口座におけるフォワードも販売ページ上では
公開しておられないので、公式フォワードは貴重な情報源となります。
ただ、短時間で決着をつける、決済はトレールを活用している
などということを踏まえると、より一層リアル口座でのトレード結果が
気になるところです。
ここはひとつ筆者のリアル口座を・・・と言いたいところですが、
まずはデモ口座での運用を検証してからです(笑)
記事作成前からデモ口座での運用を開始しているのですが、
未だトレードしておらず、myfxbook上においてEA名称の設定もできていません。
トレードした後、なるべく遅滞なくEA名称を設定するようにしますので、
公式フォワードに加えて情報源にしていただけたらと思います。
基本はデフォルト設定ですが、LOT設定をデフォルトの1.0と0.1というのに
対して0.1と0.01という設定にしています。
さて、公式フォワードに話を戻しましょう。
2019年7月24日以降の履歴を見ることができる状態で、記事作成時点で
約1ヶ月が経過したというところです。
約1ヶ月の結果ですが、まずまずの結果と言えるのではないでしょうか。
EAを稼働開始して連敗とか、ドローダウンして停滞期が長く続くというのは
寂しいですからね。
カレンダーを見てみても、1日に2回、それぞれ1分間というエントリー機会を
活かして利益を積み上げている様子が見て取れます。
<デモ口座 myfxbook公開>
自分の口座でトレード状況を詳細に確認できるよう、デモ口座ですが
Scramble Ace GBPUSDを稼働させています。
基本的にデフォルト設定ですが、LOTサイズをデフォルト設定に対して
それぞれ10分の1にしています。
(口座残高への影響が大きくなりすぎないように、という理由)
筆者のデモ口座にて、2019年8月23日から稼働開始しています。本記事作成時点で未だトレードしていないので、myfxbookにてEA名称の設定をしていません。
※追記:名称設定をしました。
トレードしたらなるべく早急にEA名称を設定するので、その後は
「カスタム分析」 − 「マジック」にてEA個別にトレード内容を
解析することができます。
同じデモ口座内で他にも検証中のEAがあるので、
よろしければ参照下さい。
中には、リアル口座で稼働させているEAもデモ口座で稼働させている
ものがあります。
口座によるトレードの結果の差が大きいとされる一本勝ちも
デモ口座で稼働させているので、多数の口座におけるトレード結果を見たい方には
情報源の一つになると思います。
ほとんどのトレードが経済指標絡みという場合には、デモ口座で
いくら運用してもあまり有用なデータは取れないと考えるのですが、
意外と日常的にトレードしているので、デモ口座での
運用結果(内容)も参考になると考えています。
(デモ口座ですが)
<Scramble Ace GBPUSD 今後の運用>
ほとんどのトレードが経済指標絡みという場合には、
デモ口座でいくら運用しても(スプレッドの開き具合が大きく異るので)
あまり有用なデータは取れないと考えるのですが、意外と
日常的にトレードしているので、
デモ口座での運用結果(内容)も参考になると考えています。
ただ、このEAの肝はトレーリング機能にあるのかな、
という捉え方を現時点ではしています。
EA設定項目を見る限りでは、特殊で複雑なトレール機能を
採用しているということは無さそうですが、このトレール機能が
大きく損益に影響を与えているであろうと想定しています。
最初は、他のほぼ全EAを停止する中で積極的に稼働させるEAという
捉え方をしていましたが、経済指標発表の有無に関わらず、
特定の時間におけるレートの動きを利益にかえることを目指すEA
ということで高い関心を持って検証していきます。
リアル口座での運用を判断する前に、自分の目で複数回リアルタイムの
トレード状況確認をしたいと考えています。
(トレール機能の確認:EAがSLを移動する様子をバックテストや
フォワード結果から判断することもできるのですが)
年中無休に近づいたEAとして、興味深く見守っていきます。
公式フォワードも、定期的に確認してみると良いですね。
そうそう、年中無休で稼働しているEAがあります。
それは、グリッドトレードのEAです。
現在、自作のEAと千刻という市販EAを併用しています。
自作のEAは、トレール機能としてATRを使ったロジックを
使用しています。
市販EAの千刻は、グリトレ運用途中の設定変更に高い柔軟性を
持つので、重宝しており、今後はこちらをメインに据えようかと
考えています。
自作EAのトレール機能は、お気に入りの機能なのですが、千刻が持つ
高い柔軟性はグリトレ運用において必須と言えるくらいのものであると
考えているので、そのような結論に至りました。
テクニカルを使用した裁量、自動売買も良いですが、テクニカルに
大きく依存せず、シンプルかつ賢く値動きを利益に変換する
グリッドトレードというのも非常に有効です。
ポートフォリオの中の大きな存在として活躍してくれています。
グリッドトレード(的なサービス)は、FX業者が様々なサービスを
展開しており、それを活用するのも悪くないと考えています。
例えば、インヴァスト証券のトライオートFXを
一時期活用していました。
(今は、トライオートETFを活用しています)
こういったFX業者が提供するサービスは、スプレッドなどの
トレード条件や仕掛け内容の自由度において
EAを使うよりも劣る面があるものの、MT4を24時間連続稼働
させておくという手間暇、コストなどリソースを必要としない
という大きなメリットがあります。
なので、ご自身の状況によって使い分けるのが良いと考えています。
口座開設、バックテストは無料でできるので、
ものは試しで使ってみると良いと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ぜひ、ご一緒に資産構築を強力に進めて行きましょう。